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11月4日に海田市駐屯地で行われる記念行事に行って来ました。
車を止められる場所が海田市には無いので電車で海田市へ向かう。
第13旅団の司令部がある海田市で行われるこの記念行事は旅団の創設を記念する行事でもあるから旅団の各部隊が一堂に集まる(旅団全員では無いが)
駐屯地に入ると式典と観閲行進に備えて隊員と車両が準備されている。その光景を見るのも結構好きだ。小銃を担ぎ隊列を組んで入場者の間を行進する隊員達。そして部隊長から指示を受ける様子。車両も部隊ごとにまとまって待機し、隊員達が点検をしている。その動く光景がとても新鮮なのだ。
ある程度それらを見回ると観閲行進と模擬戦を見るための場所取りに向かう。幸い模擬戦では良いポジションの最前列の場所を確保した。だが、式典の時間が近づくにつれて次々と来る来客の人達にサンドイッチとなった。今回は親子連れとお爺さんに・・・。
式典を前に旅団の各部隊が徒歩で入場する。部隊長とそれぞれの職種(兵科)ごとに色が違う隊旗を先頭に各隊が入場し、整列する。その場に旅団の4分の1の人数である1000人が並ぶ様は壮観である。
観閲指揮官の佐藤修一旅団長と国旗の入場で式典は始まる。
旅団長の訓示に続いて来賓の挨拶として今年の参議院選挙で当選した佐藤正久氏が来ていた。佐藤議員は元は陸上自衛隊の自衛官だった。「ヒゲの隊長」の愛称でイラク派遣の先遣隊と第1次復興支援群の隊長だった人である。
挨拶では「これかも国会で自衛隊の問題を改善していく所存です」という風に熱く語っていた。
更に自民党と公明党の議員の挨拶が終わると式典に来た来賓の名前を読み上げて観閲指揮官と国旗・整列していた隊員の退場で式典は終わる。
続いて第8普通科連隊隊員によるラッパの演奏(起床や昼食などの合図)。第17普通科連隊の隊員による和太鼓の演奏を前座に車輌の行進が始まる。
旅団本部管理中隊を先頭に各種装甲車や高機動車やトラックに隊員が乗って行進する。今年は第23次ゴラン高原派遣隊を第13旅団が勤めた事もあり、青いベレー帽を被った隊員がゴラン高原派遣部隊として式典に臨んでいた。
陸自の車輌はどれも良いが。やはり戦車だ。唸るエンジンとキャタピラ響かせて進む無骨な車体。それが73式装甲車1両も連れて4両の74式戦車が進む様は毎度感動を禁じ得ない(笑)
車両に続いて航空機の行進だ。第13飛行隊のUH1輸送ヘリ2機・OH1観測ヘリ1機と第5対戦車ヘリコプター隊と思われるAH1コブラ対戦車へり1機が編隊を組んで飛ぶ。また、防府基地の空自練習機。美保基地のC1輸送機が飛来した。
第1空挺団からの3名による空挺降下の後に音楽隊による演奏が行われる。曲目はチャイコフスキーの1812年である。この曲は大砲を使う演奏であるから音楽隊の背後で第13特科隊が105ミリ榴弾砲M1013門を準備。3度の空砲発射と、最後の一斉射での締めをおこなった。13旅団としては初めての事だそうだ(俺も初めて聞いた)
演奏に続いて模擬戦だ。
観閲行進にも使われた広場(?)の右端にある丘を敵が占領したとしてまずはOH1で偵察。それからUH1で空挺を敵の背後に下ろす。バイクと87式偵察警戒車がさらに敵を偵察する(87式が20ミリ機銃を撃っていた)偵察の情報から特科が射撃。(弾着を花火を投げて演出していた)だが、敵は戦車を出して抵抗。これにAH1コブラが出撃して撃破(赤い煙幕出して撤収)さらなる反撃として74式戦車の戦車隊と対戦車隊が出動。これにまた敵は戦車を出す。(この時に12.7ミリ重機関銃の空砲射撃をしていた目の前であったから迫力が凄い)しかし、自衛隊の戦車でまた撃退される。更に施設科が進路を開拓し、(鉄条網を引き込む)火炎放射器で敵の陣地を焼き払い(木と紙で作ったであろうドングリみたいなもの)普通科が前進して射撃。そして戦車が突撃、敵陣に踏み込んで状況終わりとなった。(この時に丘をロシア戦車みたくジャンプ!)
模擬戦が終わると装備展示を見に行く。展示の会場に向かう74式戦車が来客者の間を縫って戦車の前での上官の指示で車体を少しづつ動かし方向転換する様は戦車を動かす苦労を感じる。
また、155ミリ榴弾砲FH70が自走して展示場に入り、隊員4名で固定脚を広げて砲を回し調整する姿は貴重な場面だ。また、展示場の近くでは78式戦車回収車が整備のクレーン車を使いドーザーの爪を車体前面から外し、後部に置く作業が見れた。クレーンで吊し、動かす時も「ストップ」「ちょっと巻いて」と微調整を何回も繰り返していた。これは今まで見た事が無く本当に珍しいものだ(けど、その自衛官にとっては当たり前の事なんだろうけど)
今回は目新しい装備は無いが、改造があった。偵察隊の87式偵察警戒車の砲塔後部に戦車と同じ金網の置く場所が設置してあるのだ。1両だけ。
元々無い仕様を不思議に思い偵察隊の人に聞きました。
葛城「あの部分。(砲塔後部を指す)新しいですね。あれは何ですか?」
偵察隊「あれは戦車と同じで物を置くんですよ。車内じゃ不便ですから」
葛城「なるほど。これは要請して取り付けたのですか?」
偵察隊「申請してもお金のかかる事は通りません。これは小隊独自で作ったんですよ。小隊でお金を集めて」
葛城「そうだったのですか・・・あれは整備科で作られたのですか?」
偵察隊「いえ、小隊には器用な人が居るのでその人が」
葛城「それは凄い」
なんとも涙ぐましいです。前に雑誌で見た89式小銃にグリップを付けるために自費でグリップを買っていたのを思い出したよ。職場改善はなかなか難しいようです。
(今回はデジカメで色々撮影してこのブログに載せようかと思ったんだが、画像が大きすぎて登録出来なかったよ・・・)