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架空戦記小説と軍事の記事を中心にしたブログです
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今日。原爆投下に関する発言で久間防衛大臣が辞任した。
先月30日に発言した内容を要約すると
「原爆投下で戦争終結でき、ソ連に北海道を占領されずに済んだ。だから、原爆投下はしょうがないと頭の中では整理している」
俺が広島県人である事もあるが、今回の発言は納得できない。歴史にIFは無いと言うけれども原爆投下が無くても戦争終結はあり得たのでは?と俺は考えている。
今回は日本がどのように戦争終結に向かった。再検証して原爆投下は戦争終結に必要か否かを考えたい。

日本が終戦へと水面下で動いたのは東条英機内閣が倒れた時(昭和19年7月18日)からで、東条政権打倒に暗躍していた岡田啓介海軍大将や近衛文麿などの人物が新たな段階としていかに終戦へと持ち込むか具体的に考え始めた。
近衛文麿は東条内閣の後継は短命内閣にし、次の内閣で戦争終結にするシナリオを描いていた。
だが、内閣作りだけが終戦への構想では無かった。
「海軍の損害がどれ位か自分にも分からぬが、いろいろ総合して考えると、最後の決戦はもういっぺんやれるんじゃないかと思う(中略)それをやれば国民も諦める。今すぐ和平をやるのはどうか」
(昭和19年7月2日に岡田が近衛に語る)
「(米英)彼らの目的は日独の戦争力を剰す所なく撃破して、再び第一次欧州戦争の轍を踏まざらんとするにあり。故に余力あるを頼みて(和平の)条件の緩和を図らんとするは甘き考えなり」
(「近衛日記」より)
「中間的内閣(この場合は小磯内閣)が対内政策上、即時停戦不可能と認むる時は連合艦隊を出動せしめて、最後の決戦をおこなわむべし」
(「近衛日記」7月2日)
終戦工作の中心人物である2人は残る戦力を無くしてから終戦への動きを本格化させる考えであった。到底「決戦」が出来ると考えられないまでに完膚無きまでに敗れてからで無ければ軍も国民も納得しての戦争終結は無いと考えていた。
近衛のシナリオである日本の戦力を壊滅(いや、自滅か・・・)を行うのが東条内閣に次いで誕生した小磯国昭陸軍大将の内閣である。
この内閣の期間中に米軍はフィリピンにレイテ島に侵攻。日本海軍連合艦隊は戦艦「武蔵」など主力艦艇の多くを失い米海軍と正面から戦える戦力を失った。航空隊の戦果は乏しく、特攻という最終手段にまで実行した。
近衛の意に沿う形で軍(特に海軍)は戦力を失っていた。
そして次は小磯内閣を潰して戦争の幕引きを行う内閣を作り、どのタイミングで終戦とするかであった。
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