架空戦記小説と軍事の記事を中心にしたブログです
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(↑左からドラグノフ狙撃銃・RPG7・AK47)
ひぐらしのなく頃に解の終盤になると圭一達と山狗との全面対決になり銃器も色々と登場してきた。
ここでは旧ソ連製のモノを紹介しよう。
まずは、22話「攻防」で魅音が使ったAK47。(葛西が持ってた散弾銃は資料不足で割愛します・・・)
現在でも紛争地域やゲリラの必須アイテムの如くニュース映像に出るAK47。元は旧ソ連軍が開発した突撃銃で、開発者のミハエル・カラシニコフの名前から「カラシニコフ」とも呼ばれる。(22話では魅音もカラシニコフと呼んでいた)
この銃は共産主義を標榜する国や武装勢力に広く供給された為に世界で最も多い銃となっている。これは開発したソ連のみならず、ルーマニアや旧東ドイツなどの東側のヨーロッパ諸国に中国・北朝鮮・南アフリカでも生産されたからだ。
ここで何故に園崎家がAK47を持っていたか。これは後述する葛西のドラグノフにも言えることが、どちらも中国製ではないかと思われる。中国では56式小銃と88式小銃としてAK47はライセンス生産していた。これは輸出もされている。ソ連の方は国交があると言っても武器の横流しが出来るのは崩壊後である。
どんなルートでAK47を入手したかは不明だが、威力の高い7.62mm弾を放つAK47はMP5を持つ山狗と戦うには充分な武器ではあったものの、22話ではあっさりと制圧されてしまった。葛西も同時に倒された事を考えるとAK47が不適当と言うよりも山狗の方が強かったと言う事だろう。
次に23話のラストで山狗が使ったRPG7である。
これもAK47と並んで紛争地域とゲリラが使うお馴染みの兵器である。
RPG7はドイツのパンツァーファウストと呼ばれる携帯式の対戦車ロケット弾を元に開発された携帯式対戦車兵器だ。弾頭は対装甲車両用の成形炸薬弾(HEAT)と対人員の榴弾の2つである(煙幕や照明弾・焼夷弾の弾頭もあるそうだ)威力はひぐらしの舞台となった1983年では300~600ミリの装甲を貫通出来た。(傾斜した装甲では違うと思うが)また、実戦だとベトナム戦争ではRPG7を有効な武器として陣地への攻撃にも使用し、ソマリアでは、建物に隠れたゲリラが米軍のUH60ヘリを2機撃墜している。ある意味において汎用性のある歩兵の兵器なのだ。
また、22話では発射の際にピストル・グリップにあるハンマーを下げる動作が描かれる細かい描写がある。この辺りは見ていて感動したものだ。
何故に山狗がRPG7を使用したかとなると、これは自衛隊である事を隠すのが狙いでなかろうかと思われる。
次に24話で葛西が使ったドラグノフ狙撃銃。
ソ連が1963年に開発した狙撃銃である。この狙撃銃は軽く(他の狙撃銃は5kg。ドラグノフは4.4kg)AK47同様に頑丈な作りである。これは歩兵が使う事が前提とされてるからのようだ。戦場で持ち歩く為に軽く、泥や砂にまみれても作動し、アンサイトと呼ばれる簡易な狙いを定める機器(針金みたいなモノを四角に組んだもの)さえある程で、「プロの狙撃手が使う銃」では無く「誰でも使える銃」と言うのがドラグノフである。(ソ連軍では自動車狙撃兵分隊1個に1挺が装備されていた)
さて、狙撃銃としては有効射程800mとされている。また、最新の暗視スコープを使えば600mでの夜間の狙撃も可能だという。
命中率はセミ・オートマチックライフルでもあるから命中精度は低いとも言われるが、頭部は300m、胴体は600mの距離で一撃でヒットさせる事が可能だともだれている。もってもドラグノフのセミオートの能力は狙った地点に弾を次々と撃ち込み無力化する「歩兵の武器」としての面もあるからと、AKベースで作られた事からボルト周辺の可動部分が重くて射撃した時の振動が原因で命中率が落ちる傾向もあるものの、失敗作でも無い。それは現在もロシアが新たな狙撃銃を開発してない事からも伺える。
前述のAK47でも書いたが、葛西が使用したのは中国製である可能性がある。中国では79式狙撃歩鎗として配備されている。にしても葛西のスナイパーとしての能力は凄いモノだ。
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